長島昭久|活動報告

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2019年4月10日
【衆議院 経済産業委員会】

■情報通信インフラにおける中国製品のサプライ・チェーンリスクへの対策について



■4月10日衆議院 経済産業委員会 質疑要旨(スタッフ編集)■


●第4次産業革命のなかで、次世代移動通信(5G)技術は中核をなす技術となる。これまでよりも通信速度が大きく向上し、これまで不可能とされてきた自動車の自動運転や遠隔地からの医師の診察などの実現が見込まれている。または、モノとモノが直接インターネットで接続されるIoTが現実となるなど、私たちの生活が大きく変わると言われている。


●生活の利便性が向上すると同時に、その半面あらゆるものがデジタル化され、かつ通信速度が飛躍的に向上することで、悪意を持ったハッキングやマルウェアなどの発見が困難となるなど、サイバーセキュリティ上の懸念が増大すると見込まれている。5Gの利便性は認めつつも、これらの懸念について政府の認識を質した。


□政府としては、サプライチェーン全体のサイバーセキュリティの危険性が増すことを踏まえて、経産省・総務省を中心に行動指針をまとめ、各業界においても課題を洗い出し、産官が連携をして、情報流出やサイバー攻撃に対処したいとの答弁があった。
(詳しくは、2019/4/7日経新聞『「スパイ部品」官民で排除 車や防衛、業界ごとに対応策』)


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●昨年8月に米国の国防授権法2019が成立した。この中で、中国政府の情報部門と関連があるとされる中国企業5社が名指しされ、今年8月より当該企業の情報通信機器やそれらを利用したサービスの政府調達の禁止、加えて来年8月より当該企業に関連する製品・サービスを利用する企業との取引も禁止されることが規定された。この米政府の決定を受けた、我が国の対応について政府に質した。


□日本政府は、影響を受ける可能性のある企業にこの事実を周知させている。実際、どのような影響が起こり得るかについては、事態の推移を注視しつつ具体的な対策を検討しているとの回答があった。


●中国企業の製品の懸念が払拭できないのであれば、中国製の通信インフラを遮断するしかない。つまり、米国を中心とする通信インフラを利用するエコシステム(産業構造)と、中国製の通信インフラを利用するエコシステムをデカップリング(分離)せざるを得ないという議論も出ているようだ。我が国がどちらを取るかは安全保障と経済合理性を天秤に掛けるようなディレンマがあるが、政府はどのように考えているのかを質した。


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世耕弘成経済産業大臣


□世耕経産大臣からは、サプライチェーンは既にグローバル化が進んでおり、そのサプライチェーンを二分するようなことがあれば、世界中に混乱をもたらすことになる。特に精緻な供給網を築いている日本への影響は計り知れない。政府としては、世界を二分するような事態とならないように、信頼性や実効性を重視したルールに基づく橋渡し役を担っていきたい。安倍総理がダボス会議で提唱したプライバシーやセキュリティに配慮した「信頼に基づくデータ・フロー」という概念を世界に広めたいと答弁があった。


●今回の質疑を通して、5Gの利便性に目が奪われがちな現状に対して、今後、解決すべき安全保障上の対策の必要性が改めて浮き彫りになった。

質疑の録画映像はコチラからご覧いただけます。