長島フォーラム21

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長島コラム「乾坤一擲」

2008年1月25日(金)

道路特定財源の一般財源化は、「聖域なき構造改革」の本丸

暫定税率廃止は、「生活者主権」のための第一歩!

 原油高騰で、ガソリンや灯油、石油関連を中心に様々な製品が値上がりし、庶民の暮らしを直撃しています。石油が原料のプラスチック製品、ビニール、洗剤・・・。輸送コストも上がり魚や野菜も値上がり、サトウキビから作られるエタノール燃料への需要が高まり、ケーキやお菓子にまでしわ寄せが!
 そんな中で、ガソリン原価のうち約50円が税金という事実が明らかになりました。しかも、そのうち本来の税額は約25円で、暫定税率によって倍になっており、「暫定」とは名ばかりで34年間も延々と維持されてきたことは、最近までほとんど知られていませんでした。暫定税率のおかげで、車検のたびに払わされる自動車重量税は、本来なら22,500円で済むところ、56,700円にもなっています。
 そこで、まず、暫定税率は期限が来る3月31日で廃止し、減税分をすべての生活者・消費者・納税者に「返還」することを提案します!

「道路特定財源」こそ戦後政治の惰性

 すべての元凶は、昭和29年以来半世紀以上も続く「道路特定財源方式」です。これぞまさしく戦後復興モデルの象徴といえます。自動車の取得(取得税など)、保有(重量税など)、走行(ガソリン税など)という自動車にかかわるすべての側面に課税し、一般会計とは別立て(特別会計)にして集めた税金はすべて道路整備に投入することにしたのです。これでいけば、受益と負担の関係がわかりやすく、しかも、財政状況にかかわらず道路整備は確実に進む、という触れ込みでした。この立法化に情熱を注いだのが、若き日の田中角栄氏でした。さらに、首相となった田中氏は、昭和4 9年、本来の税率を倍に引き上げ、道路財源を倍増させたのです。その結果、制定当時には約200億円だった道路整備予算は、いまや400倍の約8兆円(うち特定財源が約6兆円)にまで膨れ上がりました。すでに、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア4カ国の道路予算の合計を超え、日本の道路総延長はドイツの5倍、国土面積あたりの道路面積はOECD諸国でトップです。
 そろそろ道路だけ特別扱いの戦後復興モデルから卒業し、道路特定財源を一般財源化し、いま緊急の国民的課題である医療や福祉や教育へ回すことを提案します。

「戦後復興モデル」から脱却し、生活者に税金を戻せ!

 道路特定財源に固執する政府与党は、地方の道路は救急患者を搬送するための「命の道路」だ、と声高に叫びます。しかし、いまや搬送先の救急病院に肝心の医師や看護師がいないというのが現実なのです。
 だからといって、私たちは、道路整備(とくに東京の渋滞や「開かずの踏切」対策など)をすべて否定するわけではありません。道路財源だけを聖域化することによって、国民の大切な税金が「道路族」議員と国土交通省の一部局で「山分け」されていないかどうか、きちんと国会で(公開の場で)精査した上で、真に必要な道路なら本則分(それでも、約3兆円ある!)で整備すべきだと主張しているのです。
 実際、(1)今でも道路財源は6000億円の余剰、(2)建設コスト(延伸や幅員等の規格見直し)削減で5000億円は削減可能、(3)道路予算には用地取得が不調に終わり使い切れずに繰り延べされている分が1兆円近く、(4)さらに5000億円は計画見直し(B/C厳格適用)で圧縮できるはずです。
 政府与党はじめ暫定税率を維持したいと主張する皆さんこそ、増税(暫定税率維持とはすなわち増税!)してまでも造らねばならない道路はどれなのか、を国民に説得力ある形で示す責任があるのです。そうでなければ、税金は、ただちに国民・生活者へ戻すべきです。

長島昭久は、真の「生活者主権」確立に向け、最後までブレずに闘い抜きます!