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国会質疑

2005年2月23日

【会議録】第162回通常国会 文部科学委員会

【斉藤委員長】

長島昭久君。

【長島委員】

民主党の長島昭久です。きょうは、中山大臣の所信に対する質疑ということで、お話を伺いたいというふうに思っております。
 先週の中山大臣の所信、私も、委員の一人として大変感銘を受けて拝聴させていただいた次第です。特に私がすばらしいなと思ったのは、このくだりです。「今日受けた教育の影響は一生に及びます。私たちは、常に考えられる最善の教育を子供たちに与えていかなければなりません。」全く同感であります。
 そこで、私は、前回に引き続きまして、公教育における文部科学省の果たすべき役割、あるいは日本の教育をつかさどる官庁としての存在意義、この点について質問をさせていただきたいと思います。
 きょうの質疑は、昨年の十二月に出ました、先ほど来少しお触れになった委員の皆さんもおられましたけれども、二つの国際学力調査の結果、その結果が出て初めての委員会ですので、少しこの点について掘り下げてお話を伺ってみたいと思います。
 ただ、その前に、きのうの本会議での小泉総理の答弁を聞いて少し心配になりましたので、一点お尋ねを申し上げたいことがあります。それは、国庫負担金制度の行方についてであります。もう一度おさらいをさせていただければと思っております。
 御案内のとおり、今回、今国会に法案が提出されることになりまして、この後法案審議も引き続きなされるということでありますが、結局十七年度予算では、暫定措置という形で四千二百五十億円国庫負担金が削減され、そして税源移譲される、こういうことになりました。中教審の鳥居会長も、この国庫負担金の削減は間違いであるということを、昨年の十月二十一日、まだ結果が出る前でしたけれども、中教審の緊急要請の中で発言されておられます。  再度お伺いさせていただきたいんですけれども、今回の暫定措置、この四千二百五十億円の削減ということで、文部科学省は、かねてから心配を、警鐘を鳴らしておりました財源の問題、つまり、地方の財政格差に起因する教育格差の問題は本当にないのかということ、法案提出の責任官庁として、改めて国民の皆さんに説明をしていただきたいと思います。

【銭谷政府参考人】

 まず、本年度、平成十七年度の暫定措置についてでございますけれども、義務教育費国庫負担制度の原則を維持した上で、義務教育費国庫負担金総額から四千二百五十億円を減額し、この減額分に対する補てん措置として、税源移譲予定特例交付金四千二百五十億円を、教職員給与費を基本として配分をするものでございます。  
各都道府県における義務教育費国庫負担金につきましては、各都道府県ごとの本来的な国庫負担金額から、四千二百五十億円を義務教育費国庫負担金総額に占めるその県の国庫負担金の割合で案分した額を減額することとしております。
 一方、各都道府県ごとに措置される税源移譲予定特例交付金は、国庫負担金と同様に、四千二百五十億円を全国の教職員給与総額に占めるその県の教職員給与額の割合で案分した額を交付することとなります。  以上のように、十七年度につきましては、各都道府県においては、義務教育費国庫負担金から一定額が減額されるものの、減額措置と同様の方法によりまして、税源移譲予定特例交付金の額が算定されております。  したがって、各都道府県ごとの義務教育費国庫負担金と税源移譲予定特例交付金を合算すれば、本来国庫負担すべき額に相当する額が国から都道府県に交付されるということになります。

【長島委員】

 ありがとうございます。  
問題は、先ほど河合委員も御指摘になられました、地方案と言われているものの第二期に突入した場合、つまりは国庫負担制度そのものが廃止されることになった場合の問題点について、これは前回も私詳しくお尋ねをして、下村政務官の方から詳しい御答弁をいただきました。三つのポイントをお示しいただきました。  
一つは、地域間の税収の格差によって、都道府県において教育費の財源不足に陥る自治体が四十道府県に上ると文部科学省では試算していると。そして、その財源不足を地方交付税で調整するとしても、地方交付税自体が今後の三位一体改革の進捗によって総額抑制されることになると。したがって、結果的に必要な財源が確保されないということになり、義務教育の水準に著しい地域格差が生じてくるおそれがある、こういう御指摘をいただきました。  
私は、重ねて、いや、それでは標準法とか人材確保法があるではないか、そういう規定によって自治体はむやみに教職員の数を減らすことはできないだろう、このようにただしましたところ、同じく、義務教育費の国庫負担制度を廃止した場合には、使途に限定のない一般財源であるのだから、現行においてたとえ標準法で教員配置の標準を定めたとしても、現実問題として財政状況が厳しい自治体においては、その予算を確保できない状況に陥る可能性があると。  
また、人材確保法によって教員の給与について優遇措置を講じるということになっているけれども、標準定数を充足させるための予算がそもそもなくなってしまえばこれは維持できなくなるんだ、こういう御答弁でした。  
そこで、きのうの小泉総理の答弁に今の答弁を重ね合わせると、次のような疑問が起こってくるわけです。  
きのうの総理の答弁はこういうことでした。三位一体の改革においては、補助金を廃止し税源移譲を行う場合であっても、個人住民税の税率をフラット化することにより、税源分布の偏りを緩和するとともに、地方交付税の財源調整機能によって地域間の財政力格差に対する対応策を講じているから、自主財源の乏しい地方の財源確保が困難になって教育の機会均等が著しく難しくなるという批判は当たらない、このように断言をしているわけです。  
これでいくと、きょうは総務省の方も来ておられると思いますが、たとえ国庫補助負担金が廃止になったとしても、今申し上げたフラット税率での税源の移譲と、それから地方交付税での財政調整機能があれば、これは文部科学省が心配しているようにならないんだ、こういう説明だと思うんですけれども、わかりやすく総務省の方からこのメカニズムについて御説明をいただければありがたいと思います。

【瀧野政府参考人】

 補助金の改革と税源移譲に伴います全体の財政力格差についてのお尋ねでございますけれども、ただいまも御指摘ございましたように、総理がきのうの答弁でも御答弁されておりますとおり、税源移譲をいたします場合に、現在、個人の住民税につきましては、五%、一〇%、一三%という緩い超過累進課税の税体系になっているわけでございまして、現在のままの住民税の制度で税源移譲いたしますと、どうしても大都市に税源が偏るということが懸念されるわけでございます。  
その点を考え合わせまして、今後、税源移譲を本格的にやる場合におきましては、税率を例えば一〇%に統一するとかいうようなフラット化の税制を志向しようということを考えておるわけでございます。それによりまして、都市部とそれ以外の部分との税源格差が税源移譲いたしましても開かないということが一つございます。  
さらに、今回、地方税の改正でお願いしておるのでございますけれども、特に法人の関係につきまして、都市部の税源が多いわけでございますので、その部分につきまして、全国で展開しております企業の税収というものにつきましては、各県に帰属をさせる基準といたしまして分割基準というものがございますけれども、これにつきまして、実際、法人の活動が店舗展開ということを中心として行われているという現実を考えまして、従来は従業員数をもとにいたしまして全国展開している法人の各県に対する法人関係の帰属税収を考えておったのでございますけれども、店舗数にさや寄せをして考えていこうという改正を今回お願いしておるのでございます。これによりましても、全国的な法人関係税の各県ごとの隔たりが是正されていくというようなことがあるわけでございます。  
さらに、御指摘ございましたとおり、地方交付税におきましても財政調整機能の発揮ということもできるわけでございますので、全体として財政力格差というものは調整されていくというふうに我々は考えております。  
ただ、交付税について、将来総額が抑制されるのではないかという御懸念もあるわけでございますけれども、委員の御指摘のございましたとおり、標準法等、定数等につきましてきちんとした基準が示されておるわけでございますので、そういったものにつきましてはきちんと交付税の中で算定し、財源を保障していくという考えでございます。  
ただ、現状を見ますと、都道府県におきましては国の標準を超えまして増員配置をしている現状にある、あるいは、全額地方負担で行われております高等学校につきましても適切に教職員が確保されているというようなことを考えますと、一般財源化されることによりまして教職員の配置の地域間格差あるいは教育水準の低下というような事態を我々は想定できないというふうに考えておりますし、むしろ、補助金事務から解放されまして、より創意工夫のある形での教育ということが地方ごとにできるのではないかというふうに考えておるところでございます。

【長島委員】

 ありがとうございます。  
文部科学省、反論ございませんか。ぜひ反論していただきたいと思うんですが、今のお話を伺うと、フラット税率にすると大丈夫だ、こういう話は論理的にはよくわかるんですが、何か聞くと、お上の論理というか、年貢を取り立てる側の論理で、問題ないんだ、こういうことなんですが、やはり所得の低い人たちにとっては、これは税率が一〇%なら一〇%で固定するわけですから、かなり厳しい税制なのかなという印象を持ちますけれども、教育の質の問題に絡めて、ぜひ文部科学省の方の御反論を承りたいと思います。

【銭谷政府参考人】

 義務教育費国庫負担につきまして、仮にこの制度を廃止した場合には、まず地方税の税率をフラット税率といたしましても、私どもの試算では、全額負担金が税源移譲された、こうなった場合には、最前から申し上げておりますように、地域間に県民所得格差があるわけでございますから、それはおのずと地域間の税収格差となりまして、現在、各都道府県が国から負担金として受けている額に比べますと、四十道府県で財源不足ということに陥るおそれがあるわけでございます。これは、私どもの試算でそういうことに計算ができております。
その四十道府県で財源不足が生じて、それを地方交付税で調整するといたしましても、先ほどもお話がございましたけれども、地方交付税自体が三位一体改革によりまして総額抑制とされておって、本当に必要な財源が確保されるかということが懸念をされるわけでございます。  
私どもといたしましては、義務教育費国庫負担制度は、こういった地方公共団体の財政力の差にかかわらず、全国すべての地域においてすぐれた教職員を必要数確保し、教育の機会均等と教育の水準の維持向上を図るために極めて重要な制度であると思っております。  
これまで一般財源化されました、例えば教材費、教職員の旅費、学校図書館費などを見ましても、一般財源化された当初はそれぞれの地方において標準額以上の措置をしているわけでございますけれども、財政事情によりまして、現在では、例えば教材費は標準額の七五%程度の措置といったように、大変教育の地域間格差がこの面において生じているわけでございます。
なお、標準法、人確法、それから国庫負担制度というのは、義務教育を各地域で実施する場合に、やはり三つがセットで、私どもとしては大事な制度であって、国として、本当に全国どこにいても、すぐれた教職員を確保する上で、この三点は極めて必要なものであるというふうに考えているわけでございます。
いずれにいたしましても、義務教育費国庫負担制度の今後の取り扱いにつきましては、昨年の政府・与党合意に基づきまして、ことしの秋までに中央教育審議会において結論を得るということになっているところでございます。

【長島委員】

 これでまた総務省の局長の反論を聞くと、延々と恐らく平行線になるんじゃないのか、こう思いますので。  
ただ、今、銭谷局長、標準法と三点セットだというお話がありました。確かにそうなのかもしれませんが、地方交付税法二十条の二、ここに「関係行政機関の勧告」という規定がありますね。地方公共団体が法律またはこれに基づく政令により義務づけられた規模と内容とを備えることを怠っている場合、関係行政機関が是正の勧告をすることができる、それでも自治体が従わない場合は、地方交付税の全額もしくは一部を減額することができる、こういう対抗措置もあるわけですから、そういうことをトータルに考えると、仮に国庫負担金が廃止をされても、文部科学省が警鐘を鳴らしているような方向には一直線にはならぬだろうと私は思っているわけです。  
それと同時に、これは東京大学の神野直彦教授のコメントなんですが、毎日新聞の昨年の十二月二十日の朝刊に載っておりましたが、義務教育費国庫負担金自体にも問題があるんだと。それはどういうことかというと、貧困な自治体にも行政水準を保障する財政調整機能がないんだ、したがって、裕福な自治体も貧困な自治体も一律に教員給与の半額を負担させられてしまうために、財政力の弱い自治体にとっては非常に不当な負担を強いられる制度なんだと。  
これもまた恐らく水かけ論になるので、ここでやめて、本題に入りたいと思いますけれども、私は、前回以来、常に一つのテーマで申し上げておきたいと思っているのは、文部科学省として、国庫負担金にしがみつくのではなくて、その国庫負担金が地方分権の流れの中で廃止されたとしても、存在意義が発揮できるようなそういう方策、つまりは新しい国と地方との教育をめぐる役割分担についてぜひ模索をしていただきたい。  
そういう意味では、多少我田引水かもわかりませんが、私たち民主党が今提出の準備をしております義務教育環境の整備に係る財源の確保に関する法律案、これを、ぜひ大臣参照していただければありがたいなと思っているんです。  
少しかいつまんで申し上げますと、現行の国庫負担金二・五兆円、これと同規模のまず教育目的の一括交付金というものを地方に渡します。そして、これは教職員の給与にかかわらず、教材費から研究開発費から外部委託費から、いろいろな、全部地方が自由にこの中から教育財源として使っていける。そしてその上で、今申し上げた民主党が準備している財源確保に関する法律案、これは私から言わせるとスーパー標準法ともいうべきものだと思うんですけれども、しっかりと地方に財源の確保を義務づけていく。義務づける以上、財源確保の状況について、ちゃんとどう使われているかということを地方公共団体に公表義務を課して、そして国による事後評価をしっかりやっていく。これなら地方の自由度は高まっていく、そして同時に、義務教育の根幹は国が責任を持つという公約を果たすことができるんじゃないだろうか、こういうふうに思うんですね。  
こういう中での文部科学省の役割というのは極めてはっきりしています。それはどういうことかというと、教育の現場によりよい環境あるいはノウハウといったものを提供するいわばサポートセンターのような、そういう役割を文部科学省がこれで発揮できると思うんですね。  
つまりは、この前提としては、まず、これは大臣もいろいろなところでおっしゃっておられますけれども、教育現場の実態を把握しなきゃいけない。だから、全国の学力実態調査をしよう。こういうものを定期的に実施していく、そしてデータを公表する。そして、さまざまな施策の事後評価、週五日制になりました、そのことの効果はどうだったんだろうか、そういう事後評価をしっかりやる。 そして、プラス、さっきサポートセンターということを申し上げましたけれども、全国でいろいろな先生方が頑張っている。そういうよりよい教授法、教え方、あるいは学校運営のノウハウ、こういったものを、国際的な事例を研究したり、あるいは全国のいろいろなところで頑張っているそういう事例を研究したりして、文部科学省が吸い上げてくる。そして、その中でベストプラクティスであるようなもの、その実例やノウハウというものを、例えばインターネットあるいはいろいろな手段を使って全国にあまねく展開をしていく、普遍化をしていく、例えば、こういう役割を文部科学省が担っていくことができるんじゃないだろうか。  
これは後で、学力調査の結果についての場面でもう一回改めて触れていきたいというふうに思いますが、本題に行きたいと思います。  
学力低下現象、これは先ほどから何度か委員がお触れになっておられますけれども、今回の試験結果、テスト結果というのは、文部科学省にとっても国民にとってもかなりショッキングなものであったと思います。  
まず最初に、今回のこの二つの学力テスト、どんな特徴を持ったテストだったのか、どんな学力をはかろうとしたテストだったのか。時間がないので簡潔にお示しをいただければと思います。

【銭谷政府参考人】

 それでは、二つの国際学力調査の特徴について御説明を申し上げます。  まず、OECDのPISA調査でございますが、これは義務教育終了段階の十五歳児を対象として、数学的リテラシー、読解力、科学的リテラシー、問題解決能力の四分野について調査を行っております。その特徴は、知識や技能等を実生活のさまざまな場面で直面する課題にどの程度活用できるのかを評価するという調査でございます。これは記述式が中心でございます。
 一方、TIMSSの調査でございますけれども、これは小学校四年生、中学校二年生を対象として、算数、数学、理科につきまして、学校のカリキュラムで学んだ知識や技能がどの程度習得されているか、これを評価するために実施した調査でございます。回答は選択肢が中心でございます。  両調査はそういう特徴がございます。

【長島委員】

 調査結果なんですけれども、手短に私の方から、もし事実誤認があったら御指摘をいただきたいと思いますが、全般的には、子供たちの勉強時間が短いとか、あるいは勉強への動機づけが希薄であるとか、あるいは学ぶ意欲が乏しい、あるいは学習習慣が身についていないといったような調査結果が出ているというふうに分析をされていると承っております。
大臣にぜひお答えをいただきたいと思うんですが、何が原因でこういう結果になったのか。先ほど来、大臣、累次にわたってお答えになっておられますけれども、大臣は、ことしの一月十九日の朝日新聞の報道によりますと、授業時間が大分減っているな、あるいは総合的な学習の時間をどうするかを考えなきゃいけない、あるいはゆとり教育が低下の原因の一つではないか、こういうような分析をしておられますけれども、改めて国民の皆さんに、この場を通じて、どの点に問題があると大臣がお感じになっておられるか、御答弁をいただきたいと思っております。

【中山国務大臣】

 今、銭谷局長が答弁しましたその前段ですね。OECDのPISA調査の方が悪いということを私は非常に憂えているわけでございます。
 まさに文部科学省が推進してまいりましたゆとり教育、基礎、基本的な知識をしっかり身につけて、そしていろいろな課題に取り組んで、それをみずから解決していく、そういう力を養おうとしていたんですけれども、どうもそこのところが悪くなっている、悪くなっているといいますか、ほかの国に比べて劣っているということが問題だな、こう思うわけでございます。
 どういう時代、どういう社会になるかわかりませんけれども、これからの子供たちがやはりたくましく生き抜いてもらいたい、そういうことを考えますと、そこのところが一番課題だなと思いますし、先ほどから話がありますように、それ以前に、勉強しなくなった、また、何のために勉強しなきゃいかぬのか、そういう動機づけも弱いということ。これは、子供たちだけの問題ではなくて、先ほど達増議員も言われましたが、やはり日本の社会全体がちょっと元気がなくなっているという中で、端的に言うと、勉強して何になる、そういう風潮がやはり子供たちにも影響している。子供というのは、そういう意味では、時代の産物といいますか反映なのかなと思うわけでございます。  
これは子供たちだけの問題ではなくて、我々大人も含めて、日本の社会をどうしていくんだ、もっと活力あるものにするにはどうしたらいいんだ、そういう観点からも考えていかなければいかぬと思うわけでございます。もう少し子供たちに、勉強しなきゃいかぬよ、何のために勉強するんだと。  
この前ちょっとNHKの放映でも申し上げましたが、アメリカの子供たち、一年生に入った子供たちに先生が、何のために学校に来たの、こういうふうに聞くと、みんな一斉に手を挙げて、ツー・ゲット・ア・グッド・ジョブ、いい仕事につくため、こういうことをみんな一斉に言うそうですけれども、やはりそういうところが日本は少し弱かったのかなと。やはり自分のためだよ、自分の人生をよりよいものにするために勉強しなきゃいけない。それは、勉強というのは、ゲームとかああいったことに比べると決して楽しいものじゃないかもしれないけれども、しかし、将来のためにやはり勉強しなきゃいけないんだということを子供たちにいかに教えていくか。  
そしてまた、ゲームよりももっと本当は楽しい授業、これは教科書の問題から、あるいは先生方の教え方まで含めて、もっとエキサイティングな授業ができるようにしていく、そういったもろもろすべてを含んで、何とか子供たちに、もっと学び、学力がつくような、そういう教育改革をしたいな、こういう思いでおります。

【長島委員】

 ありがとうございます。  
そういう意味で、総合的な学習の時間というのは、そういう学習の動機づけ、何でこの生活の中でこういうことを学ばなきゃいけないんだろうかということを実体験の中からみんなが悟っていくような、そういうことを目的としていたので、この授業というのは非常に重要だと私も思います。  
大臣も、これを削減するという記事もありましたけれども、本意はそういうことではないという話は私も承っておりますが、どうも、先ほど私、文部科学省は現場のサポートセンターになるべきだ、こういう話をさせていただきましたけれども、この総合学習については、いろいろな現場の声を聞くと、子供任せで先生が教えてくれないとか、あるいは地域の見学施設に丸投げしているとか、こういう話があるので、どうも文部科学省としての現場のサポートが不足しているんじゃないか、私はそういう懸念を持っているんですけれども、この辺のところは十分なサポートをしているんでしょうか。

【中山国務大臣】

 やはり総合的な学習というもの、私も現場を随分回りました。今、三百校回ろうということで手分けして行っておりますが、やはり総合的な学習の時間というのは、本当に有効に使っているところもあるし、全くおざなりにやっているところもあるなと。
 一つには、校長先生の意欲いかんにもよるんでしょうが、何といっても、やはり先生方の力量に負うところが大きいなというのが実感でございまして、そういう意味で、先生方、教員の資質、能力向上をいかに図るかということが一番やはり問題だ、大事なところだ、このように思っているわけでございます。
 文部科学省としても、そういう意味ではいろいろな手だてをやってきておるということは事実でございまして、国におきましては、独立行政法人教員研修センターにおきまして、特色ある教育課程を円滑に編成するための指導者養成を目的とした研修や、児童生徒の学習状況を評価するための指導者養成を目的とした研修を行うとともに、各都道府県教育委員会等における初任者研修や十年経験者研修、あるいは教科等に関する指導力向上のための研修等の奨励、支援に努めているところでございます。
 国として、そしてまた各都道府県においても一生懸命やっていますが、やはりこれは先生の自覚にまつところが大きいなということも感じているところでございまして、もともと先生方が尊敬される存在といいますか、もっと評価される、そういう存在になるように、先生方もやはり日ごろから自己研さんを積んでいただくことが一番大事だな、このように今実感しているところでございます。

【長島委員】

 ぜひ現場をサポートしていただきたいというふうに思います。  
ですから、役割が変わったんだということをぜひ御認識いただきたいんですね。  
つまり、国庫負担金で事前統制的に、学習指導要領を教育委員会を通してトップダウンでどんと全国におろしていくのではなくて、そうではなくて、地方の自由裁量というものを拡大していって、そして、そういう中で頑張っている先生方、ベストプラクティスがあったら、それを吸い上げて、ボトムアップで今度は全国展開をしていくというような、そういう役割をぜひ文部科学省は担っていただいて、お金というハードパワーではなくてソフトパワーで、ぜひいい教育をしていただきたいということをお願いして、質疑を終えたいと思います。  
ありがとうございました。

【斉藤委員長】

午後零時五十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。