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2006年4月17日
【会議録】第164回 テロ防止・イラク支援特別委員会
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【三原委員長】
次に、長島昭久君。
【長島委員】
民主党の長島昭久です。
きょうは、冒頭十五分、安倍官房長官にお時間をちょうだいいたしましたので、早速質問に入りたいというふうに思います。
きょうは、一般法、恒久法の進捗状況についてお伺いをしたいと思っているんですが、その前に、時間切れになると残念ですので、もう一つの課題について最初に、冒頭にお伺いしたいと思いますが、それは、集団的自衛権の行使に関する問題であります。これは、恒久法の議論を詰めていくと最後はその問題にも突き当たっていくのかな、こう思っておりますので、きょうは、政治家安倍晋三さんの率直な御意見を伺いたいというふうに思います。
五年前に小泉総理が就任をなさった直後に、初めての記者会見で小泉総理は、集団的自衛権の行使について、「今後、あらゆる事態について研究してみる必要がある」あるいは「研究してみる余地がある、」このように明言されまして、これまでの政府解釈の修正の可能性も示唆されたわけです。
その例として、「もし、日本近海で、日米が一緒に共同訓練なり共同活動をして、その時に、一緒に共同活動をした米軍が攻撃を受けた場合、よその国の領土でも、領空でもない、領海でもない。でも、米軍が攻撃を受けた場合に、日本が何もしないということは果たして本当にそんなことができるんだろうか。」このように疑問を呈されたわけです。私は、これは極めて正当な疑問であり、総理大臣としては非常に重大な一つの見方を示された、勇気ある発言だというふうに思っております。
さて、五年たちました。総理がおっしゃったこの集団的自衛権の行使に関する研究のその後の成果あるいはその研究について、安倍官房長官はどのように認識をされているか、まず見解を賜りたいと思います。
【安倍国務大臣】
まず、政府の集団的自衛権の行使に関する考え方は、もうこれは委員よく御承知のように、憲法第九条のもとにおいて許される自衛権の行使は、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に、武力攻撃から我が国を防衛するための必要最小限度のものに限られるという解釈でありました。集団的自衛権は、我が国に対する武力攻撃に対処するものではなく、他国に加えられた武力攻撃を武力で阻止することを内容とするものでございますので、権限としては有しているわけでありますが、行使は許されていないというのが政府の解釈でございます。
そこで、ただいま委員が御紹介されました、総理の就任の際の記者会見のこれは総理からのコメントでございますが、これは、総理が、例えばこれは公海上において自衛艦とあるいは米国の艦艇が一緒に併走していて、米国の艦艇に対する攻撃があったときに、集団的自衛権の行使に当たるからといって自衛隊の艦船が全く救援しないことが果たして本当にできるのであろうかという疑問を呈示された。これは、恐らく一般の国民の皆様も共有するであろう、極めて素朴な疑問なんだろう、このように思うわけであります。
また、BMDの議論の際には、ある国から日本の上空を飛んで米国に向かっているミサイル、これをもし我が国が落とすことのできる能力を持っていたとしても、それを落とすという場合には果たして集団的な自衛権の行使に当たるのだろうか、こういう議論もあるわけでございます。
この研究ということにつきましては、これはやはり、国民的な議論が高まる中でなければなかなかこの研究そのものも難しいということもございますし、これは、現在のところ、この問題については極めて微妙な問題でもございます。
基本的には、今までの政府の解釈を私どもはそれぞれの委員会で申し上げてきているところでございます。
【長島委員】
確かに国民的議論というのが必要だというのはよくわかるんですが、ぜひ、国民的人気のある安倍官房長官がこういう問題にきちっと取り組んでいただきたい、こういうように思います。
官房長官御自身が、〇四年の一月二十六日の衆議院の予算委員会の質疑の中で、岸内閣のときの政府答弁、これは五九年、六〇年と繰り返されているんですが、その答弁を引き合いに出されて一つの重要な問題提起をされたんですね。憲法が要請する、先ほどおっしゃいました八一年の政府見解ですが、必要最小限度を超えない範囲、政府は、必要最小限度を超えない武力行使しか、つまり自衛権の行使として認めないんだ、こういう憲法の要請があるわけですが、その要請している必要最小限度を超えない範囲で、もしかしたら集団的自衛権を行使し得る可能性があるんではないか、そういうことを研究し得る余地があるのではないかと当時の秋山法制局長官に迫っておられました。
私、ちょうどその場に委員としておりましたので鮮明に覚えているんですが、この問題関心には安倍長官はお変わりありませんか。
【安倍国務大臣】
当時は、私は幹事長という立場で総理あるいはまた法制局に質問をしたわけでありますが、当時の私の疑問としては、集団的自衛権を権利は持っているけれども行使をできない、その行使は必要最小限の範囲を超えるものである、つまり、絶対観念としてそのものがだめということではなくて、量的観念としてそれを超えてはいけないということであれば、それは行使できる集団的自衛権もあるのではないか、そういう観点から質問をしたということでございます。
そういう意味においての研究というのも、これはまた議論というのも当然私は今でもなされてしかるべきであろう、このように思っているわけでありますが、政府の立場としては、基本的に今までの答弁は、いわゆる武力行使そのものは、これは、集団的自衛権の行使、つまり、武力行使としての集団的自衛権の行使はこれは認められないということだと思います。
【長島委員】
ぜひ私は、ここは与野党超えて議論を深めていきたい、こういうふうに思っているんですね。
せっかくですから、その岸総理の答弁を御紹介したいと思うんですが、これは一九六〇年の三月三十一日、参議院の予算委員会での答弁。いわゆる集団的自衛権というものの本体として考えられている締約国や、特別に密接な関係にある国が武力攻撃された場合に、その国まで出かけていってその国を防衛するという意味における集団的自衛権は、日本の憲法上持っていない、こういうふうに極めて限定的に集団的自衛権というものを理解して、認識をして、それ以外の分類についてあり得るのではないかということを示唆されているんですね。
その前年の三月十六日、これも参議院の予算委員会ですけれども、林法制局長官が答弁されています。同じようなトーンです。外国の領土に、外国を援助するために武力行使を行うということの点だけに絞って集団的自衛権ということが憲法上認められるかどうかということを言われれば、それは今の日本の憲法に認められている自衛権の範囲には入らない、こういうことなんですね。
さらに、岸総理はこういうこともおっしゃっています。六〇年三月三十一日の質疑ですが、一切の集団的自衛権を持たない、こう憲法上持たないということは私は言い過ぎだ、かように考えております、こういうふうに述べておられるんですね。
あの八一年以来、私たちは、もうさんざんこの国会の審議の積み重ねの中で、集団的自衛権というのは、一括してそれは国際法上保有しているけれども憲法上行使できないんだということをずっと聞かされてきたんですが、私は、この五九年、六〇年の総理あるいは法制局長官の答弁というのは非常にフレッシュな感覚を持っていたし、先ほど安倍長官もおっしゃったように、今、国民の皆さんの常識から考えても、あるいは日米同盟関係の重要性から考えても、こういう問題について何となく腰が引けたような政府解釈を重ねていくということは余り好ましいことではないと思うんですが、もう一度、問題関心も含めて、安倍長官の御見解をいただきたいというふうに思います。
なぜかというと、安倍長官は、九九年のガイドラインの審議のときに、当時の高村外務大臣に対して、昔は政治家も、総理大臣もはっきりこうやって答弁しているんだ、だからあなたも政治家として答弁してほしい、こういうふうにおっしゃっているんですね。ですから、この場で、長官もお立場はあると思いますけれども、ぜひはっきりした答弁をいただきたいと思います。
【安倍国務大臣】
確かに、今委員が御指摘になられましたように、八一年の稲葉誠一議員に対する答弁書、昭和五十六年の答弁書でありますが、それ以降、その答弁書に従って政府は基本的に答えてきております。もちろん、政府としては、一貫してこの政府の立場は変わっていないという立場でありますが、具体的な答弁としては、この稲葉誠一議員に対する答弁書をその後はずっとこれは引用した形になっているんだろうと思います。
ただいま委員が御指摘になられましたように、そういう中において、かつては政府はこういう答弁をしていたということで、当時の岸総理の答弁を紹介し、また、当時は法制局長官ではなく総理自身が答えていたではないかということで、私も質問で例として申し上げたわけでございます。我々政治家として、例えば、自衛隊の諸君をPKO活動あるいは海外での活動に送り出す以上、間違っても憲法に反する行為ということになるようになってはならないわけでありますし、そう疑われる行為になるようになってはならない、これは我々の責任でもあるんだろう、こう思うわけであります。
そこで、日本としては、権利はあるけれども行使できないという、世界でも極めて珍しいこれは立場をとっている中において、国際社会において、ほかの派遣された軍隊の人たちと一緒に行動していくときに問題が起こるようになってはならないし、また、自衛隊の諸君がこの進退が窮することになってはならないというふうに考えるわけであります。
その意味におきまして、時代はどんどん進んでいくわけでありまして、時代が進んでいく中においてこの時代の状況も変わっていきますし、例えば武器そのものの進歩が、かなり大きく概念が、例えば戦争の概念が大きく変わるということもあるわけでありまして、そこでの解釈等については、やはり基本的にはわかりやすいものでなければならないんだろうというのが私の基本的な考え方ではあるわけであります。
しかし、現在のところ、今私が申し上げましたように、この集団的自衛権の行使につきましては、従来からのこの答弁を小泉内閣におきましても申し上げてまいるとおりでございます。
【長島委員】
官房長官、そこまでですか。私は、ぜひこれは一緒に考えていきたいと思っているんですよ。
先ほどの岸総理の答弁をずっと見ていくと、集団的自衛権というものの中核概念というものが浮かび上がってくるんですね。これは、安倍長官も以前御自身の質問の中で触れられていましたけれども、他国防衛のために他国の領海や領空や領土に入っていって、そして実力を行使する、行使して他国に対する攻撃を排除する、これが集団的自衛権行使の中核概念なんですね。ですから、それ以外の、つまり直接な実力の行使に当たらないものや、あるいは、公海上とさっき例を挙げましたけれども、他国の領土や領空や領海に入り込まないでやる行為については、私はまだまだ研究の余地があるんだろうと思っているんです。
ですから、先ほど、総理が最初の記者会見で挙げられた、公海上で一緒に行動しているアメリカが攻撃を受けた場合に日本も一緒になって排除する、これは、我々は自衛権の範疇で行使する可能性をやはり残しておく必要があろうかと思いますし、ほかには、直接の戦闘行為に当たらない、例えば通信だとか、輸送、補給、整備、警備、情報交換、あるいは医療、それから災害救援、公海上のパトロール、こういったものについては、やはり集団的自衛権といえども一定の条件緩和をしていく必要がある。これはさんざん周辺事態法のときに議論されました。輸送においても武器弾薬はだめだとか、あるいは補給についても、発進準備中の航空機に対する直接の補給はだめだとか、これはやはり、先ほど現代戦争のお話を長官されましたけれども、どう考えても非合理的な考え方にはまってしまうんですね。
ですから、こういう部分について、長官、最後に、もうお約束の十五分になりますけれども、長官として、これから研究を深めていって、今申し上げたような直接の武力行使に当たらないようなケース、あるいは相手の国に入り込んでやるような場合でないケースについても、我が国が他国と、つまりアメリカと、友好国と一緒になって行動できるようなそういう法体系をぜひ整備していただきたいんですけれども、最後に御見解をいただきたいと思います。積極的にお願いいたします。
【安倍国務大臣】
それはまさに二年前、ちょうど私が質問したことを今委員が私に質問しておられますので、大変これはある意味ではやりにくいわけでありますが、ちょうどそのときに私が質問した中におきまして、実は、やはり委員が御紹介されましたように、ガイドライン法案を審議したときの際、高村外務大臣は、「集団的自衛権の概念は、その成立の経緯から見て、実力の行使を中核とした概念であることは疑いないわけでありまして、また、我が国の憲法上禁止されている集団的自衛権の行使が我が国による実力の行使を意味することは、政府が一貫して説明してきたところでございます。」このように答弁をしておられまして、かつての岸答弁にある意味では重なるところがある、中核概念という、これを久々にある意味では高村大臣が説明をされたんだろう、このように思うわけでございます。
そこで大切なことは、これは、日本が国際協力をしっかりと進めていく、あるいは我が国の安全をしっかりと守っていくという中において、憲法の制約の中で何が可能であるかということについては、時代が変わっていくという中において常にこれは検証し、また研究をしていくことが大切ではないだろうか、このように私は考えておりますし、そうしていくべきだろう、このように思います。
【長島委員】
もう時間がないんですが、あと二、三分ちょうだいして、恒久法の議論をさせていただきたいと思います。
恒久法は、国際協力のための一般法が必要だ、つまり、特措法の期限の延長、再延長などというのは法の趣旨を逸脱したものである、こういうことで、今ほどこの一般法の制定が急がれるときはない、こう思うんです。
〇三年の八月に、恒久法制定のための準備室が内閣官房に設置されました。そして〇四年七月、二年前の七月に対策室に格上げをされました。私、昨年の十月に前の細田官房長官に伺ったんですが、ちょっと十分な答弁をいただけなかったんですけれども、この準備室から対策室に格上げをした一般法、恒久法の議論の進捗状況について、ぜひ詳しくお話ししていただきたいと思います。
【安倍国務大臣】
チームを発足させたということを、報告を受けております。
【長島委員】
そのチームでの議論、もうこれは、最初に小泉総理がシドニーで演説をされているんですね、〇二年の五月に。これから国際協力が必要だ、復興支援や、紛争に苦しむ人々に対して人道的な平和の支援を行っていこう。それを受けて明石懇談会ができて、そしてそれを受けて準備室ができて、今、チームというお話でしたけれども、対策室ができた。この間の議論の一番のポイント、どんな議論をされてきたか、それだけでもお答えください。
【安倍国務大臣】
ただいま委員が御指摘になられましたように、国際平和協力懇談会等の報告書の提言の趣旨を参考にしながら、我が国の国際平和協力のあり方全般について検討を行っているわけでありますが、今後我が国として、どのような理念に基づいて、いかなる形で国際平和協力に取り組んでいくかなど、広範にわたるものであります。
政府としての考え方をいつ、どのような形でお示しできるかという、まだ残念ながら具体的なこの段階ではないわけでありますが、いずれにせよ、我が国の国際平和協力のあり方については、国民的な議論を踏まえて検討すべき課題ではございまして、国会における議論も十分に踏まえながら進めてまいりたいというふうに思っております。また、我が国として行うことが適当な業務の範囲や、これに必要な各種権限のあり方などを含めて幅広く検討を進めていきたい、こう思っています。
【長島委員】
今の御答弁では枠組みしかわからないので、内容についてもぜひお答えいただきたいんですが、官房長官はお忙しいということですので、もう結構でございます。
そうしますと、内容についてはお答えいただけますか、官房の方。
先ほど私はちょっと早口で申し上げましたけれども、これは総理のシドニーでの演説から始まっていますね。そして、〇二年の十二月に明石懇談会の報告書が出て、ここではいろいろな論点が出ていたはずです。武器使用権限の問題、あるいは、どういうことをきっかけにして日本が、国連決議が必要なのか必要でないのか、参加形態は多国籍軍なのかどうなのか、PKOの参加五原則のうちの紛争当事国の停戦合意というものは本当に必要なのかどうか、こういういろいろな議論があって、それを受けて恒久法制定のための準備室ができたんですね。
それを、〇三年の七月十日、これは参議院の外交防衛委員会ですけれども、当時の福田官房長官、まず大綱をつくります、大綱をつくった上でその大綱に基づいて法律案をつくると。では、大綱を早くつくれと言ったら、いや、そんなのは、つくるにしても半年やそこらかかりますと。ことしが二〇〇六年の四月ですから、もうかれこれ三年過ぎているわけです。大綱をつくる、半年じゃできない。半年じゃできないから三年かかるわけではないでしょう。どんな議論が煮詰まってきているのか、お答えいただきたいと思います。
【樽井政府参考人】
お答えいたします。
ただいま先生が御指摘になられましたあの明石懇談会の報告書でございます。この報告書につきましては、内容が大変多岐にわたりまして、極めて重要な問題提起をなさっておられるということでございまして、私ども、内閣官房の準備室ではございません、チームでございまして、まだ準備室に格上げはしていないということでございます。一点そういうことがございます。申し上げておきます。
このチームの中で、御指摘のとおり、明石懇談会で提言されました非常に重要な問題がございまして、それらにつきまして極めて幅広く検討させていただいているという状況でございます。
大変申しわけございませんが、現段階において政府としてこういう方針でいくんだということについてはまだ検討の段階でございまして、こういう状況で、個々の論点につきまして先生の御質問に右だ左だというふうにお答えするわけにはちょっとまいらないわけでございまして、その点、ぜひ御了解いただきたいと思います。
【長島委員】
三年もかかって論点整理すらできていないというのは、これはやる気がないということですか。これはいつまでに、ゴールは大体どの辺でやりたいと思っているんですか。
なぜかというと、これは、去年の十二月に一年間の期限延長をいたしました。基本計画、このイラク特措法ですね。先ほど谷口委員がおっしゃっていたように、撤収の期限はこの春だと言われていたものが、灼熱の夏を越えて秋にずれ込むかもしれない。もしかすると、一年延長のことしいっぱいで済まないかもしれないですね。そうすると、再々延長なんですよ、特措法の。
特別措置法というのは、まさに緊急事態だから、まさにもう時間がないから、本当にこの期間だけお願いしますねということで、私たちも審議をして通しました。当時の防衛庁長官は石破先生でしたけれども。しかしそれを、事情が変わったからまた延長する、そしてさらに延長する、二年のところを一年にして延長したものをまたさらに延長する。これは、緊急な措置としての法の趣旨を著しくゆがめることになる。だからこそ一般法が必要なんですよ。
そんな、三年も議論しました、論点は多岐にわたりますので整理がつきません。チームをつくっていて、何人のチームでやっているんですか、これ。まず、何人のチームでやっているかお答えください。そして、どういう議論をしてきたぐらいは、私だって今自分なりに六つぐらいの論点を持っていますよ。政府としてそれぐらいお答えできるでしょう。
【樽井政府参考人】
ただいまの委員の御指摘でございますが、この法律につきましては、御案内のとおり、大変高度の政治判断を要する問題が多々含まれております。そういう状況におきまして、私ども、種々の前例とかこれまでの国会での御議論、それから各党のお立場等々を踏まえて、私どものチームといたしましては、いただいております御指示は、そういうものを広く検討して、素材を集めて検討しろということでございまして、そういう状況の中で種々の論点について検討させていただいているということでございます。
ただいま御指摘になりました明石懇談会におきます主要なポイントということでございますけれども……(長島(昭)委員「いや、明石懇談会じゃなくて、明石懇談会を受けて政府がどういう論点整理をされたか」と呼ぶ)先ほど申し上げましたとおり、明石懇談会での提言、それから国防懇談会でございますか、安全保障と防衛力に関する懇談会等におきまして提起されております種々の問題点につきまして、それぞれ一つずつ検討を重ねているということでございます。
そういう意味で申し上げますと、まさに、文民専門家の派遣の拡充、それから文民警察の活用、PKO五原則でございますけれども、明石懇談会でも、もう少し柔軟な対応が必要ではないか、それから、例えば多国籍軍への協力についての一般法の制定などにつきましてもいろいろ御提言いただいております。それから、やはりODAとのきちんとした連携をどうするんだというようなこと、それから協力の幅、どういう射程でどういうものに対して協力していくんだというようなこと等々含めまして、これは、繰り返して恐縮でございますが、最終的には大変高度の政治判断を要する事項でございますので、私どもは、素材の収集それから検討ということで現在努力させていただいております。
【長島委員】
満足な答弁ではないのですが、引き続きぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。
最後に、もう時間が少なくなってまいりましたが、先ほどから麻生大臣、額賀長官、お待ちいただいていますので、イラクの問題について一点だけ伺いたいと思います
私どもも、イラク戦争には反対をし、自衛隊の派遣については慎重な立場で参りましたけれども、しかし、今イラクで展開をしておられる自衛隊の皆様方には、ぜひミッションを無事に完了して、そして元気に帰ってきていただきたい、そのことをやはり国会としてサポートできるようにしたい、そうしなければならない、それが責任だというふうに思っております。
それで、政府としては、自衛隊撤退のための四条件というものを昨年十二月の期限延長のときに掲げておりまして、政治プロセス、先ほどお話ありました、現地の治安にかかわる状況、多国籍軍の活動状況、それから復興支援の進展状況と。一については一、二カ月おくれている、こういうことでありますし、四については、先ほどの説明がありましたが、ほぼ終了していると言っても過言ではないと思うんですが、問題はこの二と三、治安に係る状況であります。
先ほどの御報告では、依然として治安については他の地域に比べて安定的であるということなんですが、その安定的だというのは、よくイギリスの国防大臣がおっしゃっているように、治安権限をイラクに移譲できるようになるぐらいに安定してきているのか。もし仮にそうであれば、英国軍も撤退を準備するであろうし、それに引き続いて日本の撤退もあり得るわけでありますけれども、その点、最近の日米英豪の間で開かれた協議の状況について、お答えできる範囲で結構です、治安状況についてお答えいただければありがたいと思っています。
【麻生国務大臣】
この四月の十日に、日米英豪において実務レベルの一般的意見交換というのをやらせていただいております。イラクにおいて活動しております各部隊のあれで、いろいろお互いさま、情勢分析等々の意見交換をさせてもらったというので、内容をちょっと申し上げるわけにいかないところもあろうとは思いますが、これまで、ほぼ定期的でもありませんけれども、極めて頻繁に通常から行っております意見交換のプロセスの一つと思って、この場で何も決定したわけではありませんけれども、一番やはり各国予想と違っておりましたのは、少なくとも、十二月に選挙が終わったら四月にはやはり政府ができている、三月ぐらいにはできるだろうと正直私どもも思っておりました。イギリスも、三月は絶対だなんて言っていたんですから。
それが、電話しても何となくちょっと、今度また四月といってきょう開催される予定のものがきょうまた延期になっておりますので、その意味では、ちょっとここのところが一番わかりませんので、これがわからぬと、治安部隊というものが訓練をされ、十三万人が二十四万人まで増員ができ、訓練も、少なくとも分列行進ができるようになったり、徐々に徐々に、時々テレビに出てまいりますので、昔と比べてここまでよくなったというのはCNNなんかに出てくるところですけれども、そういうのが出てきちゃおりますけれども、それに権限移譲するという相手がまだでき上がっていないというところが今最大の問題かと思っておりますので、ここがちょっと、長島先生、正確にきちっとでき上がりませんと、私どもとしてはなかなか難しいと思います。
治安の状況がより確実にできたという自信が、今の政権でもいいですよ、新しい政権ではもっと確実だと思いますけれども、今の政権でももうこれで大丈夫だというのであれば、それまた一つの考え方だとは存じますけれども、そこが明確でないところが、なかなか各国ともちょっと決定がおろしにくい。したがって、総合的に判断せざるを得ないと先ほどから申し上げております背景がそこにございます。
【長島委員】
私どもも、一日も早く自衛隊の皆さんには帰ってきていただきたい、こう思っておりますが、スペインやフィリピンのように、ぱんと自国の都合で撤退するわけにはいかないという事情もよくわかっておりますので、ぜひ、両大臣、自衛隊員の皆さんの安全確保に最後まで努めていただきますようお願い申し上げます。
これで終わります。ありがとうございました。
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