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国会質疑

2006年5月30日

【会議録】第164回 安全保障委員会

【浜田委員長】

 次に、長島昭久君。

【長島委員】

 民主党の長島昭久です。  午前中に閣議決定が行われました。私も先ほどその決定の内容を読ませていただきました、二枚紙でございますけれども。野党だから批判するというわけではありませんが、大変御苦労された大臣に直接申し上げるのは恐縮ですが、このできは極めてよろしくないと言わざるを得ません。やはり第七項目です。先ほどからお話が出ておりますが、普天間飛行場の移設先について、これが明記されなかったということの意味は大変重いというふうに私は考えております。  と申しますのは、九九年の閣議決定を思い起こしていただきたいのですけれども、この九九年の閣議決定では、きちんと「建設地点を「キャンプ・シュワブ水域内名護市辺野古沿岸域」」とはっきり明記をした。明記をしたにもかかわらず実現ができなかった、そういうことですよね。  しかし、今回は、これは新聞報道ですからわかりませんが、原案には、当初案にはきちんと辺野古崎とこれに隣接する大浦湾、辺野古湾の水域というふうに明記されていたにもかかわらず、最後の閣議決定の中からは落ちてしまった。先ほど、赤嶺議員ですらアメリカが怒るよというようなやじを飛ばしておられましたが、これはアメリカ側からすると、SACOの合意も守れなかった日本政府が本当に今回の合意をきちんと守って実行できるんだろうかというふうに思うと思うんですね。  これも伝えられるところによりますと、外務大臣はこの部分についての問題点を指摘されて修正を迫られるというふうに、これはおとといの新聞でありますが、二十九日の関係閣僚会議で、これについて修正すべきだ、きちんと書くべきだという御発言をなさるおつもりがあるというような記事があるんですけれども、閣議決定がなされてしまいました。
 外務大臣、改めて、対米交渉をされた責任者として、この閣議決定で本当にきちんとこの合意が実施できるというふうに思っておられるか、コメントがありましたらぜひ承りたいと思います。

【麻生国務大臣】

 長島先生御存じのように、十年間かかって沖縄は何もできなかったというのが現実ですから、もう一回繰り返してやったらとてもじゃないけれどもというような感じは、これは沖縄の方もお持ちでしょうし、またもちろん政府としても持っておるでしょうし、もちろんアメリカ軍も同様な意識があるんだと存じます。  したがいまして、先月でしたか、ワシントンで2プラス2の後を受けまして合意をいたしましたものがありますので、基本はこれがベースだと存じますので、私どもとしては、この線に沿ってきちんと対応ができるようにしていかねばならぬと思います。閣議で決まった以上、基本的に私どもとしては、2プラス2の合意というのがありますので、少なくとも抑止力の維持と沖縄の負担の軽減、この二つを基本として、今後ともきっちり効果のあるものにせしめる必要があろうと存じますので、きちんと対応してまいらねばならぬと覚悟しております。

【長島委員】

 もちろん、沖縄の皆さんのお気持ちを考えながら、しかも対米合意をきちんと実施するというのは大変なことですから、どの党が政権をとったってこれは至難のわざだというふうには思います。
 思いますが、もし沖縄との合意、先ほど仲村先生の方から確認書のお話がありましたけれども、沖縄との合意が前提となっているのであれば、やはりきちんと合意をとった上で閣議決定をすべきだったし、逆に、閣議決定に一地方自治体の意向が介入するというのもおかしな話ですから、だとすれば、この両方を満たすためには、やはり沖縄の皆さんと誠実にお話し合いを続けられて、そして、場合によっては閣議決定をおくらせても沖縄の皆さんとの誠心誠意のお話し合いを続けるべきだったというふうに思うんですが、防衛庁長官、なぜ、きょう、五月三十日の午前中に閣議決定をしなければならなかったんでしょうか。

【額賀国務大臣】

 これは、もう昨年の秋に2プラス2の中間報告的な方向性、共通戦略性を伴った方向性が出され、そして三月末までに最終報告というか具体的な実施計画をつくるということであったわけでありまして、それが五月一日に日米合意ができたわけでありますから、合意ができた以上は、できるだけ早く地元の皆さん方あるいは政府部内の調整を図るのは当然であります。
 私としては、最大の基地を負担していただいている沖縄県において、しかもなおかつ、焦点の普天間飛行場の代替施設の対象であるキャンプ・シュワブ、名護市との関係をどうするかということが大事だったわけでございますから、これについては、名護市の市長さんあるいはまた周辺の町村長さんと基本合意書、日米の合意書に基づくことを基本として合意を形成させていただいたわけであります。その後、県の立場から、名護市の対応を尊重するということを前提にして基本確認書をつくらせていただいた。それぞれ、やはり安全保障については国の専権事項である、だから国が行うことは理解すると、きょう、知事のコメントもそういうふうになっております。  そういう流れの中で、私どもは、やはり国の安全保障と地域の理解を求めていかなければならないわけですから、そういう流れの中できょう閣議決定ができるところまで来たということで、政府内の了承も得て閣議決定をしたということであったわけであります。何も絶対きょうでなければならないということではなかったわけでありますけれども、結果的に、誠意を持って交渉してきた結果、この日が閣議決定の日になったということでありますから、きょうからまた、新しい政府の基本的な考え方、姿勢、方針というのが定まったものですから、各地方の方々と誠意を持って協議をして実現方を図ってまいりたいというふうに思っております。

【長島委員】

 こんな言い方は失礼かもしれませんが、やはり地元に対する説明がこれまでの日米交渉の過程では尽くされていなかったんだなというような多少政府の後ろめたさみたいなものがあって、今回明記ができなかったのかなと推測するんですね。  これは変な話ですが、こういうあいまいな文言でやると、これは押していけばもしかするとまたひっくり返せるかもしれないなというような、そんな誘惑にも駆られてしまうおそれがあると思いますので、私は、誠心誠意話し合いをする、しかし決まったときは毅然と対応する、こういうことに尽きるのではないだろうかと思いますので、きちんとこれから地元の皆さんに納得していただくように頑張っていただきたいと思います。  もう一点気になるのは、私、以前にも質問をさせていただきました、三月十六日のこの委員会でも質問させていただきましたが、やはり防衛費に手がかかってしまうのかという残念な思いでいっぱいなんですけれども、第六項目めですね。「政府全体として一層の経費の節減合理化を行う中で、防衛関係費においても、更に思い切った合理化・効率化を行い、」ということでありますよ。要するに、中期防も見直すという話が出ております。  私がこの前伺いました。それは、この日本経済新聞三月十二日の記事に基づいて、ここに三兆円という、もう既に三月の段階で、どなたがリークされたかわかりませんが、三兆円という言葉が躍っていた。しかも中期防にも影響が及ぶであろう、こういう記事でありました。  私がこの点を防衛庁長官にただしましたところ、長官ははっきり、日本を取り巻く安全保障環境が厳しいことを説明された後、そういう流れの中でそういう記事、今言ったこの三兆円の記事ですね、そういう新聞記事が書かれているとすれば、その書いた人は極めて偏狭的な視点に立って書いているにすぎないと思っている、こういうふうにおっしゃったんです。  私は、そのとおりですね、私も野党ですけれども、防衛費に重大な影響が及ぶようなことは困りますね、こういう確認をさせていただいたんですが、例えば谷垣財務大臣、既存の防衛関係費も一層の効率化、合理化を図り、米軍再編に要する経費がそのまま現在の中期防に上乗せにならないようにする、こういうふうな答弁を国会で行っているんですね。この谷垣財務大臣の御発言というのは、先ほどの防衛庁長官のお話からすると、偏狭的な視野に基づくような発言というふうにとれないこともないんですけれども。
 この防衛費との関係、今回の再編、経費捻出と防衛費との関係について、改めて防衛庁長官から説明いただきたいと思います。

【額賀国務大臣】

 先ほど田端委員からも御指摘があったわけでありますが、基本的な考え方としては、こういう米軍再編に伴う経費というものは、中期防の中に織り込んでいる経費ではないわけでございます。したがって、これは政府全体として対応していかなければならないというのが基本的な姿勢であるというふうに申し上げたいと思っております。
 今、では、どういうふうにこの米軍再編の経費全体が積算されていくのかということについては、まだ予断を持って語ることができないわけであります。だから、これをしっかりとまず積算をして、どれくらいの経費がかかるのかということを、まず総計を出さなければならない。その時点でどういう対応をするかということになるかと思っております。
 一方で、政府全体として、今財政難の中でみんな合理化を図っている中でございますから、我々もそういう流れの中で、ある意味ではそういう効率化、合理化を図っていくことはやむを得ないところもある。政府全体がそういう合理化、効率化を図っていく中で、防衛庁も当然その考え方に立って、できるものならば効率化、合理化を図っていくことが要請されるのはやむを得ないというふうに思っております。しかし、それはあくまで米軍再編の全体的な流れを見きわめた上でもう一度対応を考えたいというふうに思っております。

【長島委員】

 確かに、これから具体的な数字が出てくる中でまた改めてこの問題を議論させていただきたいと思いますが、ただでさえミサイル防衛システムの配備で相当数の予算がかかってくるわけですから、ここは防衛庁長官もきちんと予算配分を考えていただきたい、このように思います。抑止力の維持と負担の軽減というのが二つの柱。負担の軽減をすることによって抑止力の維持もおぼつかなくなるというのでは今回の米軍再編の本旨を誤ることになりますので、一言申し上げておきたいと思います。  それでは、もう時間もないんですけれども、一つ総論的な話を議論させていただきたいんです。  今回の米軍再編の二大原則は、今申し上げたように、抑止力の維持と負担の軽減ということであります。  ところで、日米安全保障体制、先ほど麻生外務大臣の方から、この二十年間でどれだけこの体制をめぐる議論が進歩してきたといいますか、変化してきたかというお話がありましたけれども、しかし、基本的な構造は一緒だったと私は思うんですね。  私なりの言葉遣いでいくと、この基本構造というのは、有事のリスクはアメリカ、そのかわり平時のコストは日本。これは片務的ではないんです。双務的、お互いにお互いの義務を果たしてはいる。双務的だけれども、その果たす義務の内容が対称的でない、非対称的だ。双務的だが非対称的な役割分担。この微妙なバランスの上に成り立ってきたというのがこの日米安保体制だというふうに私は思うんですね。  他の同盟関係と比べてみるとこれはよくわかる。他の同盟関係というのは、今言った有事のリスクも平時のコストもお互いさま、適正に配分し合っているわけです。ところが日本の場合は、有事のリスクについては、憲法上の制約もあり、余計な政府見解がいろいろついちゃったので窮屈になっているところがあると私は思いますけれども、その分、平時のコストの負荷が非常に大きくかかっているんですね。例えば、先ほどもお話がありましたホスト・ネーション・サポートが六千億円。これは、ドイツの千五百億あるいは韓国の九百億、イタリアの四百億に比べると、けたが違うぐらいの日本の支出になっている。  こういう基本構造の中で、今回日米合意を目指した、抑止力を維持しながら負担の軽減を実現するとすれば、当然、日本側が有事のリスクに対するコミットメントを引き上げていかなければ、これはバランスがとれないと私は思うんです。アメリカがもし兵力削減をするのであれば、日本がその分を何らかの形で穴埋めするとか、さっき、防衛庁長官ですか、アメリカ側はどう考えているかというお話をされましたけれども、抑止力が高まるから負担というものが軽減するんだよ、こういうのが私は常識だと思うんです。  ところが、今回は、日本の有事のリスクに対するコミットメントというのはほとんど上げないまま負担の軽減を求めたために、例えばグアム移転の費用の問題もそうですけれども、基地は減ったけれども、平時のコスト、経費負担というものが物すごく上がってしまった。それで、これは蛇足ですけれども、この経費を捻出するために、日本側による抑止の維持の基盤となっている中期防も切り崩さざるを得ないというような、そういう構図に陥っちゃっているんですね。  私はこういうふうに理解をしているんですけれども、防衛庁長官は私のこの理解というのはどう評価されますか。間違っておりますか、それとも、要するに基本的な理解の基盤を一回つくらないと次の議論に続かないものですから、防衛庁長官、いかがでしょうか。

【額賀国務大臣】

 もともと日米安保条約の発想の仕方が、安保条約を結んだときは自衛隊はなかったわけでありますから、当然アメリカは、日本を守るから基地は自由に使わせろということからスタートしたんだと思いますから、その延長線上で今日まで来たと思っておりますが、しかし、時代を経るごとにやはり、つまりそれは、吉田総理も、経済至上主義で、できるだけ安全保障、防衛についてはお金を使わないという主義であったとは私は思わない。  例えば、吉田茂が存命中には、防衛大卒業生がよく大磯に行って卒業の報告をしたり御指導いただいたと聞いております。晩年に行かれた方々の話を昔聞いたことがありますけれども、吉田総理は、やはりあれは、日本が本当に貧乏で半人前の国であったからそういう政策をとったのであって、日本が経済力を回復して一人前の国家になればそれなりの対応をするのが当然だろうという考え方をしておったということを話で聞いたことがありますけれども、私はそうなんだろうと思うんです。  だから、時代が変遷し、日本が、経済も豊かになり、経済力が応じてくるに従って、自分の国は自分で守るという形を整えつつあるんだというふうに思っているわけでございます。
 したがって、だんだんと自分のリスクを背負いながら、しかもなおかつ、では、我が国がこの日本を取り巻く周囲の国と同じように独自で重武装をしていくことがいいのかどうかというと、これは選択の問題であって、それはむしろ、同盟関係を維持しながら、日本の国の安全とこの地域の安定を図っていくことがやはり賢明な選択ではないのかということが常識的な線だろう。国民も受け入れてくれるだろう。だから、そういう範囲の中でこの同盟関係のバランスをつくっていくことが大事なのではないでしょうか。
 長島先生のおっしゃることは、極めてわかりやすくいい分析だというふうに、間違ってはいない分析であるというふうに思います。

【長島委員】

 ありがとうございます。
 吉田総理の真意についてはお孫さんの外務大臣に伺いたいところでありますが。  今回の再編で私がやはり一番不満が残るのは、どうも、日本側から負担の軽減という話だけが出て、リスクの問題について日本側からきちっとしたコミットメントがないためにさらに過重な負担が負わされているんじゃないか、こういう問題意識なんです。  そこで、ローレス副次官が二〇〇五年の九月に、上院の外交委員会の東アジア太平洋問題小委員会で証言をされているんです。これは非常にわかりやすく今回の米軍再編の意図を分析しているので、ちょっと紹介をしたいと思っているんです。  ローレス副次官は、九九年以降日本で起こった安全保障上のいろいろなコミットメントの変化について八項目で羅列しているんです。ミサイル防衛分野における共同研究が始まった、東ティモールに自衛隊を派遣した、テロ特措法で自衛隊を派遣した、イラク特措法で自衛隊を派遣したなどなど書いて、ところが、国際安全保障に貢献し得る日本の能力あるいは日本のグローバルな国益及び世界の平和と安定から日本が受ける恩恵にかんがみれば、こういう変化は依然としてごく控え目なものだというふうに彼は判断をしているんですね、余計なおせっかいといえば余計なおせっかいなんですけれども。  その上で、今回の米軍再編は、第一に、現在直面している緊急な必要性に対処するもの、これはいろいろあると思います。全世界でテロが続発をしている、こういう中でもっと柔軟な体制をつくらなきゃいけない、こういうことに対処するのが一点。二点目は、自衛隊の任務拡大に関する日本の変化を予測するものでなくてはならない、こう言っているんですね。したがって、在日米軍の再編は日本が自国の安全保障の将来に関して下す決断に依存しているんだ、これらの変化を過小に予測すれば、必要以上に米軍の能力を日本に残し、地元との関係に不必要な摩擦を再燃させることになるんだ、こういうふうにはっきり言っているんです。  私は、これは至極真っ当な論理だというふうに思っています。つまり、日本の決断次第では、日本が有事のリスクに対するコミットメントをする、そういう決断次第では、必要以上に米軍の兵力は我が国に置かなくてもいい、残さなくてもいいんだということを言っているんですね。ですから、今まさに防衛庁長官がおっしゃっていただいたように、そこのバランスをどこに求めるかというのが、これはもう与党も野党もなく、まさに我々がこれから取り組んでいかなければならない問題点だというふうに思うんです。  そこで、では何が一番重要になってくるか。日本の有事はもちろんアメリカと一緒に日本は戦うわけですけれども、やはり有事を超えた部分で、それが全世界とか地球規模になってくると国民の皆さんも相当御心配になられるというふうに思いますが、例えば周辺事態とか、そういうところで日本がアジア太平洋地域の安定と平和のために主体的なコミットメントをすることができるような体制を我が国の中でつくっていく、そういうことによって要らなくなった米軍が引いていく、これが、日本側から見た文脈での本来あるべき米軍再編の姿だ、私はこういうふうに思うんです。  ついでですから、せっかくの機会ですから一言申し上げると、そこは、やはり集団的自衛権の問題というのは避けて通れないんだと私は思うんですね。この問題の政府解釈、またこれに波及して出てきた武力行使の一体化というものを避けるばかりに、例えば周辺事態で、我が国の平和も害されそうになっているような、そんな事態にもかかわらずアメリカ側が出撃をする戦闘機に直接給油できないとか、こういうおかしな政府解釈、そういうものをそのままにして、では日米の間で、今回も実施が決まりましたけれども、共同作戦計画といったものをつくることが本当にできるんだろうか。本当に日本というのは、そういう意味で、さっきアライというお話をおっしゃいましたけれども、同盟国として信頼に足る国なんだろうかという部分がまだあいまいになっているから、まだまだ大きな軍隊が日本に、外国軍であるアメリカ軍が残ってしまっている。
 ここはぜひ、もうすぐ次の政権になるのかもしれませんが、次の政権の大きな課題として取り組んでいただきたいし、我々ももっとこの点については委員会の中で議論を深めていきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

【額賀国務大臣】

 答弁というよりも、問題意識としては、日本は何を、今後議論をしたりして、あるいはまた対応していかなければならないのか、あるいはまた議論していかなければならないのかということについては、一つは、個別的な自衛権、自分の国は自分でしっかりと守る体制をつくるということ。それは同盟関係もあるでしょう、あるいは自分の能力を高めるということもあるでしょう。もう一つは、その議論の意味では、おっしゃるように、権限を持っている集団的自衛権についてどういうふうに対応するかということも、これからの安全保障を考えていく上での一つの問題点である。もう一つは、日本が世界の中でどういう活動をしていくかという意味においては、国際平和協力活動をどういうふうに位置づけていくかということ。この三つが大きなテーマなのかなという意味では、長島さんとここで議論はしないで、後でまたいろいろと意見を聞かせていただきたいな、こう思っております。

【長島委員】

 長官、やはりこの議論を避けているから、今回のように膨大な経費負担を背負うことになって、国民から批判を浴びる。この前私が出た討論番組では、日本はアメリカの属国かなんという、そんなタイトルになるんですね。これはやはり同盟関係を非常に不安定にする原因になっていると思いますし、今回、河相局長を初め交渉に当たられた皆さん、せっかく負担の軽減を実現したのに、国民の評価というのは交渉担当者としてはちょっと不満足な評価にならざるを得ないな、こう思っております。多少は同情も含めて申し上げたいと思いますが。
 最後に一点、グアムの問題。
 先ほど田端委員も触れておられましたけれども、私は、グアム移転経費については、これは、外務大臣には申しわけありませんが、立ち退き料という話ではなく、もう少し、アジア太平洋地域の平和と安全というものに対して日本が財政的な分担をするんだ、こういう観点でやっていただきたいというのは、二回ぐらい前の委員会で申し上げた点であります。
 それからもう一つは、これも私の方から申し上げるのは多少僣越かもしれませんが、グアムを日本の安全保障の中でどう位置づけるかということもあわせて考えていただきたいと思うんです。
 中間報告、去年の十月二十九日の合意の前までは、たしか、グアムに共同訓練のための施設をつくるとかつくらないとか、そういう議論もあったやに承っておりますが、私はむしろ、例えば、〇四年の十一月に日本の領海侵犯をした中国の原子力潜水艦は、グアムの付近を行って戻ってきたというふうに言われています。西は日本列島、台湾、フィリピンから東はグアムぐらいのあの海域というのはこれから日本の安全保障上極めて重要な海域になると思いますので、例えば海上自衛隊のP3Cとか、あるいは空軍と航空自衛隊の共同訓練、あの地域はスペース的にはほとんど制約のないスペースですから、そういうことをやったり、あるいは、新しい防衛計画の大綱にも書いてありますけれども、島嶼地域への侵攻に備えるということでありますから、やはり海兵隊と陸上自衛隊が一緒に訓練をする。  こういうことを含めて、私たちの国民が税金をわざわざ七千億円も出すわけですから、そういう意味で、グアムを我が国の安全保障の一つのアセットとして使っていくような、そういう方向もあり得るのではないかと思いますが、最後にコメントだけ伺いたいと思います。

【額賀国務大臣】

 今でも空とか海とかはグアムで共同訓練をしたりしているわけでございますから、私は、日本の負担、それから日米の共同訓練、あるいは共有、さまざまな意味で、委員の御指摘もよく考えていいのではないかというふうに思います。

【長島委員】

 ありがとうございました。これで終わります。